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Diagnostic approach to community-acquired pneumonia (CAP) in adults

CLINICAL EVALUATION

主な臨床症状は咳,発熱,痰,胸痛,呼吸困難,消化器症状(嘔気,嘔吐,下痢など), 精神状態変化など.高齢者では発熱をみないことも多い.頻呼吸は高齢者では最も鋭敏な指標となる. ただし,いずれの症状・徴候も肺炎を診断できるほど感度・特異度とも高くない.白血球減少を認める場合, 予後不良が示唆される.

RADIOLOGIC EVALUATION

臨床的・微生物学的に肺炎が疑わしい時,胸部X線での浸潤影の存在が肺炎と診断するために必須である. 画像所見では細菌性/非細菌性肺炎を区別できない.胸部異常影を認めるが肺炎が否定的である場合,悪性疾患, 血,肺水腫,非感染性の二次性炎症所見などの可能性を検討する.脱水を伴うときには当初の胸部X線では浸潤影を認めず, 脱水の改善に伴い浸潤影が明らかになることがある.肺炎が疑われるが,胸部X線で浸潤影を認めないときにはCTを検討する. 特にHRCTは間質疾患,両側病変,空洞,膿瘍,肺門部リンパ節腫脹の評価に優れるが,費用の問題などからroutineでのCTは推奨されない. まずは胸部X線で評価する.

DIAGNOSTIC TESTING FOR MICROBIAL ETIOLOGY

Critical microbes

疫学的/治療選択の上で重要な病原体に注意.Legionella属,Influenza A/B, 鳥インフルエンザ,バイオテロリズム,Community-acquired methicillin-resistant Staphylococcus aureus (CA-MRSA)など.

Outpatients

大多数は病原菌を同定することなく,empiric antibioticsにて軽快する.

Hospitalized patients

Blood cultures

入院患者で抗菌薬開始前の血培から病原菌が検出される割合は7-16%,うち2/3はS. pneumoniaeである. 血培は陽性であれば微生物学的診断となるため推奨される.

Sputum

痰培の有用性は,検体の質に依存する.良質な検体とは,抗菌薬投与前大きな咳によって喀出され, 2時間以内に処理され(処理が遅れる場合は検体を4℃で保存する),多核白血球に富み, 扁平上皮細胞が少ないもの(抗酸菌およびlegionella属ではこの基準は適応されない). 痰培の結果は,定量,臨床経過,グラム染色の結果も考慮して判断する.抗菌薬投与後はS. aureus やグラム陰性桿菌が増殖しやすく,多くはcontaminationである.S. pneumoniae,Hemophilus influenzaeなど培養条件が難しい菌では,偽陰性となりやすい.

Urine antigen

尿中抗原検査はS. pneumoniaeとLegionellaの補助診断となる.抗菌薬投与後でも有用であり, 血培/痰培に比べ感度が良い.Legionella尿中抗原検査では,L. pneumophila group 1感染(Legionella症の80%を占める) の診断にのみ有効.肺炎球菌尿中抗原検査について,あるprospective trialでは感度82%, 特異度97%であった.

Polymerase chain reaction

PCRは特異的な病原体やウイルスの検索に有用.Legionella症の検出法としても期待される.

Viral infection

CAPの原因となるウイルスは,influenza, adenovirus, parainfluenza, respiratory syncytial virus, human metapneumovirusなど.培養,血清学的検査,EIA,免疫蛍光法,PCRなどにより診断する.

ORGANISMS OF SPECIAL INTEREST

Streptococcus pneumoniae

S.pneumoniaはCAPの病原菌として最も多く65%を占める.喀痰のグラム染色/培養での検出率は, 喀痰の質に依存する.喀痰培養に加え尿中抗原を検査することにより診断率が向上する.

Staphylococcus aureus

S. aureusはCAPの病原菌としては稀だが重要.toxic shock syndrome toxin-1 (TSST-1)を産生する株, またはPanton-Valentine leukocidin (pvl) 遺伝子を持つ株(多くはUSA 300株)は, 肺壊死やsepsisを引き起こす事があるためである.インフルエンザと細菌の重複感染や, 臨床的にstaphylococcal toxic shock syndromeが疑われる場合,USA 300株による肺炎の特徴 (多くは生来健康であった成人や小児において急速に進行し,しばしば肺壊死やショックに至る. mec�犬砲茲蠢瓦討�beta-lactamに抵抗性だが,GM, TMP-SMX, RFP, CLDMに感受性である.)を有する場合にはS. aureusによる感染を疑う.

Influenza

迅速な治療開始が必要.最も実用的な診断方法は迅速抗原検査であり,鳥インフルエンザとの鑑別にも有用.

Legionella spp

Legionella肺炎はCAPの2-10%を占める.Legionellaは伝染することがあり, 適切な治療下においても相対的死亡率が高い.標準的診断方法は,選択培地での喀痰培養と尿中抗原検査である.

Chlamydophila (Chlamydia) pneumoniae

C. pneumoniaeによる肺炎はCAPの10-30%を占める.培養,PCR,血清学的診断が可能である.

Mycoplasma pneumoniae

Mycoplasma肺炎について,近年では成人特に高齢者での感染が増加している. 診断方法には培養,PCR, 血清学的診断(IgG, IgM)がある.血清学的反応は遅く,早期診断(抗菌薬選択の段階)での有用性に乏しい.

Anaerobic bacteria

気管支鏡によるブラッシング,BALを利用した定量培養が有用である.

Bioterrorism agents

バイオテロリズムに使用されるものとして,Bacillus anthracis (吸入炭疽), Yersinia pestis (肺ペスト),Francisella turarensis (野兎病),Coxiella burnetii (Q熱), legionella spp, influenza virus, hantavirusなど.

SUMMARY AND RECOMMENDATIONS

・ 臨床症状,画像変化からCAPの病原菌を同定することは出来ない.
・ 臨床的・微生物学的に肺炎が疑わしい時,胸部X線にて浸潤影を認めることが,肺炎と診断するために必須. 臨床的に肺炎が疑われるが,画像所見上浸潤影を認めない場合,偽陰性である場合もある(脱水等).
・ 画像所見から細菌性/非細菌性肺炎を確実に区別することは出来ない.
・ 外来患者では,通常微生物学的診断を行わない.通常empiric therapyが奏功する.
・ 入院患者では,良質な喀痰のグラム染色/培養と尿中抗原検査の組み合わせが迅速診断に有効.
・ 血培の陽性率は相対的に低いが,陽性であった場合には微生物学的診断となる.
・ 疫学的に,そして特別な治療方法を要するために,特に診断が重要となる肺炎がある(Legionella症, CA-MRSA感染, インフルエンザ, 鳥インフルエンザ,SARS, バイオテロリズムなど).

Treatment of community-acquired pneumonia in adults

INDICATIONS FOR HOSPITALIZATION

抗菌薬選択の前に,入院加療の必要性を判断する.pneumonia severity index (PSI)は, 外来で治療可能な患者を区別するのに有用.そのほか医学的/社会的理由で入院加療を要することがある (服薬コンプライアンス不良,薬物乱用歴,認知障害,意思決定不可能な患者状況があるなど).

ANTIMICROBIAL THERAPY

Empiric regimens

CAPの初期治療は主としてempiricである.想定される病原菌(CAPの病原菌として最多のpneumococcusは常にカバーする), 抗菌薬の有効性,重症度,耐性菌による感染のリスク(65歳以上,過去3ヶ月以内のB-lactam投与歴, アルコール依存症,免疫不全,day care centerでの小児との接触歴),communityでの病原菌の感受性データ, 合併症,薬物動態,安全性,費用などを考慮して抗菌薬を選択する.グラム陰性桿菌による肺炎を考慮すべき背景因子としては, 最近の抗菌薬治療歴,肺疾患の合併,誤嚥の要素,最近の入院歴,ナーシングホームでの居住,様々な医学的合併症など.

Guidelines

種々のガイドラインは,外来/入院,一般床/ICUごとに推奨レジメンを規定.ATS, IDSA, CID/CTS (North American approach) とBTSは,初期治療で非定型肺炎をカバーする必要性,macrolidesの使用法に関して異なる見解を示している.

・North American approachでは,初期治療にてS. pneumoniaeと非定型(特に外来患者のCAPの病原菌として多いM. pneumoniae, C. pneumoniae) 両者のカバーを目指す.macrolidesに抵抗性のS. pneumoniae感染のリスクが無ければmacrolidesが選択される. (M. pneumoniae/C. pneumoniae感染の多くは臨床的にself-limitedであるが,重症CAPを引き起こすことがあり, 適切な治療を必要とするとの考え.)主に外来患者にはmacrolides,入院患者にはnewer fluoroquinolonesまたはcephalosporinsにmacrolidesを併用するレジメンを推奨.
・BTS approachではamoxicillinを用い,ペニシリンアレルギーがあるとき, またはMycoplasmaが周囲で流行している”若年者”の場合にmacrolideを用いる. (ペニシリンに対する感受性が低いS. pneumoniaであっても,大抵”高用量”のamoxicillinは有効である. macrolide耐性のS. pneumoniaの多くはermにコードされたものであり,耐性度が強い.M.pneumoniae肺炎は4,5年に1度流行し, 多くは若年者が罹患するものであり,empiricにカバーする必要はないとの考え.)

初期治療でempiricに非定型肺炎をカバーする必要性に関しては,より優れたprospective studyが待たれる.

Comparison of specific agents

Fluoroquinolones versus beta-lactams

fluoroquinoronesとbeta-lactams(macrolide併用または非併用)とを比較したいくつかのrandomized trialにおいて, 臨床反応は同等,あるいはfluoroquinorones群が優越する結果であった.

Fluoroquinolones versus macrolides

Clarithromycinとlevofloxacinまたはgatifloxacinの有効性を比較した2つのrandomized double-blind studyにおいて,臨床的,微生物学的有効性は同等であった.

Fluoroquinolones versus fluoroquinolone

65歳以上の入院患者を対象とするprospective, double-blind trialにおいて,moxifloxacinとlevofloxacinの有効性を比較したところ, 治癒率,副作用は同等であったが,moxifloxacin群では有意に臨床的改善までの期間が短かった.

Macrolides versus other drugs

多数のtrialにおいて,外来肺炎患者でのmacrolide単剤投与の有用性が示されている. azithromycinを他の抗菌薬(erythromycin, clarithromycin, roxithromycin)と比較したmeta-analysisにおいては, 有効性は同等,薬物動態的にはazithromycinが優越する結果であった.azithromycinを, cefuroximeとerythromycinの併用/非併用と比較したmeta-analysisにおいて,有効性は同等, azithromycin群では治療期間が有意に短かった.軽症から中等症のCAPを対象とするrandomised controlled trialにおいて, azithromycinとclarithromycinまたはlevofloxacinとを比較したところ,治癒率は同等であったが,薬剤の副作用はlevofloxacin群よりも多かった.

Comnibation of therapy

併用療法の有効性に関しては,prospective randomized trialが待たれる. 複数のretrospective observational studyにおいて,入院患者の初期抗菌薬併用療法にmacrolideを加えた場合, cephalosporin単剤投与に比較して,死亡率が少なく,かつ/または入院期間が短かった. 別のretrospective observational studyにおいて,肺炎球菌による菌血症を伴うCAPにおいても,macrolideを含める抗菌薬併用療法の有用性が示されている.

Drug resistance

drug-resistant pneumococci (DRP)の出現により,CAPのempiric treatmentはより困難となっている. 最近の抗菌薬投与や抗菌薬投与の繰り返しにより(beta-lactams, macrolides, fluoroquinolones), 同系の抗菌薬に耐性の肺炎球菌による感染のリスクが高くなる.抗菌薬選択にあたっては, 地域での肺炎球菌の感受性パターンのみならず,同じ抗菌薬を頻回に使用することにより,今後新たな耐性が出現するリスクも考慮に入れる必要がある.

Penicillin resistance

penicillin-resistant S. pneumoniae (PRP)感染のrisk factorとして,2歳未満あるいは66歳以上, 最近6ヶ月以内のbeta-lactamまたはmacrolide投与歴,アルコール依存症,併存疾患,免疫抑制疾患/治療,day care centerでの小児との接触などが挙げられる.

Macrolide resistance

macrolide-resistant S. pneumoniae (MRSP)の耐性化機序の多くはermによりコードされたribosomeのメチル化, またはmefによりコードされた薬剤の排泄増加によるものである.後者では感染巣に高濃度のmacrolideが移行すれば大抵は治療可能. ketolideであるtelithromycinは,MRSPにも活性を有し,多剤耐性のS. pneumoniae感染を含む軽症から中等症のCAPのempiric therapyに用いられる.

Fluoroquinolone resistance

newer fluoroquinolones (levofloxacin, gatifloxacin, moxifloxacin, gemifloxacin)に耐性のpneumococciの割合は世界全体で2%未満であるが, いくつかの国々では耐性化率が著増している.

Choices of therapy upon possible drug resistance

Levofloxacin, moxifloxacin, gemifloxacinはPRPによるCAPの治療薬として認められている. telithromycinは,DRPによるCAPの治療薬となる.通常CAPの治療でvancomycinを必要とすることはない(DRPがpathogenであっても). 例外は,肺炎球菌性髄膜炎の合併が疑われるとき,MRSA感染が疑われるときである.多くのcommunity-assosiated MRSAは, trimetoprim-sulfamethoxazoleなどに感受性を示すが,適切な抗菌薬治療を定める臨床試験は行われていない.

Switch to oral therapy

入院患者では,通常抗菌薬静注にて治療開始する.臨床的,血行動態的に改善し,内服可能であれば, 経口抗菌薬に変更可能である.病原菌が同定されている場合,感受性に基づき経口抗菌薬を選択する. 病原菌が同定されていない場合は,静注の抗菌薬と同じあるいは同系の抗菌薬に変更する. beta-lactam/macrolide併用療法の場合には,DRPあるいは腸内桿菌による感染が疑われる場合を除き, macrolide単剤経口に変更する.腸内桿菌によるCAPでは,感受性に基づき抗菌薬を選択する. DRPではtelithromycinが代替薬となり得る.経口抗菌薬に変更した後,入院継続し経過観察をする必要性はない(再入院率,死亡率の明らかな改善なし).

Duration of therapy

治療期間は抗菌薬の半減期にも左右される.Azithromycinは,単剤で入院患者では7-10日間, 外来患者では1-5日間投与.Telithromycinは,外来患者では5-7日間投与.anti-pneumococcal fluoroquinolone (levofloxacin, moxifloxacin, gemifloxacinなど)は,入院/外来患者ともに7-14日間投与.

RECOMMENDATIONS FOR OUTPATIENT THERAPY

有効な抗菌薬で治療開始した場合,通常は72時間以内に臨床症状の改善をみる.平均して解熱までは3日, 呼吸困難消失までは6日,咳または倦怠感の改善には14日を要する.大葉性肺炎では解熱までにさらに72時間を要する. 肺炎球菌性肺炎では通常,咳は8日以内に,ラ音は3週間以内に改善する.

No comorbidities or recent antibiotic use

合併症がなく,かつ/または最近3ヶ月間に抗菌薬使用のないCAPの推奨レジメン
・ Azithromycin (初日500mg, 以後250mg4日間)
・ Clarithromycin XL (1000mg 5日間あるいは解熱48-72時間後まで)
・ Doxycycline (100mg bid 7-10日間)
Communityでmacrolideに高度耐性のS. pneumoniaが蔓延している場合を除き, fluoroquinolonesまたはtelithromycinの投与は推奨されない(耐性化の問題). Erythromycinは,消化管の副作用の頻度が高く,QT延長による心臓突然死の可能性があることから推奨されない.

Comorbidities or recent antibiotic use

重要な合併症(COPD, 肝/腎疾患,癌,糖尿病,心不全など)があり, かつ/または最近3ヶ月以内に抗菌薬使用歴がある患者では,耐性菌感染のリスクが高い.
・ respiratoty fluoroquinolone (levofloxacin 750mg qdまたはmoxifloxacin 400mg qdまたはgemifloxacin 320mg qd). (Gemiflixacinは,40歳未満の女性では14%に紅斑がみられるため,投与を避ける. Gatifloxacinは特に66歳以上において糖尿病の有無に関わらず低/高血糖の副作用がみられることがあり,推奨されない.)
・ グラム陰性腸内細菌の関与が否定的であればTelithromycin (800mg qd).(投与に際しては,視力障害 (多くは初回あるいは2回目の投与後に出現),CYP3A4で代謝される他の薬剤との相互作用の可能性, 重篤な肝毒性などに注意.肝炎の既往,telithromycinその他macrolideに関連する黄疸を認める場合は禁忌.)
・ S.pneumoniaeに有効なbeta-lactam (amoxicillin 1g tid,またはamoxicillin clabulanate 2g bid, またはcefpodoxime 200mg bid, またはcefuroxime 500mg bid)とmacrolide (azithromycin 初日500mg以後250mg 4日間, またはclarithromycin 250mg bid, またはclarithromycin XL 1000mg qd)あるいはdoxycycline (100mg bid)の併用.
上記レジメンは,合併症や最近の抗菌薬投与歴がないものの,communityでmacrolideに高度耐性の S. pneumoniaeが蔓延している患者にも推奨される.最低5日間は治療を行う必要があり,解熱後48-72時間は抗菌薬を継続する. 肺外感染症,S. aureusやPseudomonasなどの感染症ではさらに長い治療期間が必要.

RECOMMENDATIONS FOR HOSPITALIZED PATIENTS

入院患者の抗菌薬選択では,重症度(ICU管理の必要性)を考慮する.多くは抗菌薬静注で治療開始するが, 重症でなければ通常経口抗菌薬(特にfluoroquinolones)により治療可能.empiricに抗菌薬を開始した後, 微生物学的検索により原因菌が判明し,重複感染がない場合は,その病原菌を標的とすべくレジメンを整理する.

Not in the ICU

・  ceftriaxone (2g IV qd; 66歳以上では1g IV qd)またはcefotaxime (1g IV q8h)とazithromycin (500mg IV qd)の併用 ・ respiratory quinolone単剤経口/静注 (levofloxacin 750mg qd, またはmoxifloxacin 400mg qd, またはgemifloxacin 320mg qd)

Admitted to an ICU

ICU管理を必要とする患者では耐性菌感染のリスクが高く,静注抗菌薬の併用療法が推奨される. ・ beta-lactam (ceftriaxone 2g qdまたはcefotaxime 1g q8h)とmacrolide (azithromyxin 500mg qd) またはrespiratory quinolone (levofloxacin 750mg qdまたはmoxifloxacin 400mg qd)の併用 ・ 緑膿菌やその他耐性菌による感染が疑われる患者では(特に気管支拡張症,COPDなどで頻回の抗菌薬/ステロイド投与歴がある場合), pneumococcus, P. aeruginosa, Legionella sppをカバーする抗菌薬を選択する.beta-lactam (piperacillin-tazobactam 4.5g q6hまたはimipenem 500mg IV q6hまたはmeropenem 1g q8hまたはcefepime 2g q8hまたは ceftazidime 2g q8h)とciprofloxacin 400mg q8hまたはlevofloxacin 750mg qdを併用する.beta-lactamにアレルギーがある場合は, aztreonam,aminoglycosideおよびlevofloxacinまたはmoxifloxacinを併用する. 重症患者では早期に喀痰のグラム染色を行う.グラム染色からS. aureusが疑われる場合,同定・感受性がでるまで vancomycin (15mg/kg q12hを腎機能により調節)またはlinezolid (600mg q12h)を併用する. 重症のCAPや肺炎球菌性の髄膜炎を合併する場合には,respiratory quinoloneの単剤投与は推奨されない.

Response to therapy

適切に治療がなされた場合,通常48−72時間以内に臨床症状の改善をみる.大葉性肺炎では解熱までに72時間以上かかることがある. pneumococcal pneumoniaでは,通常咳嗽は8日間以内,ラ音は3週間以内に改善する.早期に抗菌薬治療を開始することが重要である (有意な死亡率の低下,入院期間の短縮).画像所見については,50歳未満で肺疾患がない場合,通常4週間以内に改善をみるが, 50歳以上,既存肺疾患がある場合,12週間以上要することがある.

Duration of therapy

抗菌薬静注にて治療開始した場合,改善を認め,血行動態的に安定しており,内服が可能であれば,経口抗菌薬へ変更可能. その後入院を継続して経過観察する必要はない.治療期間は最低でも5日間.治療終了条件は,解熱後48-72時間経過していること, 酸素投与を必要しないこと(既存疾患で酸素投与を要する場合を除く),vitalが安定していること. 初期治療が後に判明した病原菌に有効でなかった場合,肺外感染症を認める場合(髄膜炎,心内膜炎など), S. aureus菌血症,P. aeruginosaによる肺炎,非典型的な病原菌による肺炎(Burkholderia pseudomallei, fungusなど)などではより長期の抗菌薬投与が必要となる.

THE NONRESPONDING PATIENT

治療開始72時間以内に改善をみない場合,非定型肺炎(Legionella spp, Pneumocystis jiroveci, Mycobacterium tuberculosisなど)を含め,初期治療でカバーされていない病原菌,耐性菌につき検討する. 治療失敗は,閉塞後肺炎,膿胸,膿瘍などの合併でもみられる.薬剤熱,悪性疾患,炎症,心不全,他部位の院内感染 (血管内カテーテル感染,尿路感染,Clostridium difficileによる疾患など)にも注意.多葉性肺炎,空洞形成,胸水, 肝疾患,白血球減少,PSI高値,Legionellaあるいはグラム陰性菌による肺炎などは治療失敗のリスクとなる. 治療に反応しない患者では,非典型的な病原菌を念頭に病歴(旅行歴,動物との接触など)を見直す.これが無効であった場合, 胸部CT,気管支鏡などさらに検索を進める.あるprospective studyでは,抗菌薬開始後症状が遷延している 患者に気管支鏡を施行したところ原因判明率は41%,原因としては,P. jiroveci, M. tuberculosis, cytomegalovirus, actinomycosis など稀な病原体によるCAPのほかに,腫瘍,好酸球性肺炎など.気管支鏡,CTなどにて診断不可能であり,症状が改善しない場合,開胸/胸腔鏡下生検を検討.

OUTCOME OF THERAPY

Predictors of risk

Clinical risk factors

BTSは,BUN>20mg/dl,dBP<60mmHg,RR>30/minの2つ以上が当てはまる場合,死亡率が21倍高いことを示した. あるmeta-analysisでは予後不良の要因として,男性(OR 1.3),低体温(OR 5.0),収縮期低血圧(OR 4.8), 頻呼吸(OR 2.9),糖尿病(OR 1.3),腫瘍性疾患(OR 2.8),神経疾患(OR 4.6),菌血症(OR 2.8), 白血球減少(OR 2.5),多葉性肺炎(OR 3.1)が挙げられている.

S. pneumoniae

S. pneumoniae抗菌薬耐性は,死亡率増加に関連している可膿性がある.S. pneumoniaeによるCAP患者を対象とする observational studyにおいて,penicillinのMIC≧4.0μg/mlまたはcefotaximeのMIC≧2.0μg/mlであるときに有意な死亡率増加を認めた. 菌血症を伴うpneumococcal pneumoniaの患者を対象とするretrospective studyでは,重症度の方が抗菌薬に対する 感受性よりも死亡率に強く影響しているとの結果であったが,検出されたS. pneumoniaeがpenicillinに抵抗性であるときは, 感染症合併率が4倍高かった.また,肺炎球菌菌血症を伴う患者では菌血症を伴わない患者と比較して,1週間以内の肺炎による死亡率が高く. 以降の死亡率も高い傾向がみられた.事前に肺炎球菌ワクチンを接種している場合,CAPの予後は改善する. CAP入院患者を対象とするretrospective analysisにて,ワクチン接種者は未接種者に比較して,入院中の死亡率が低く, 呼吸不全をきたすリスクが低く,入院期間が短かった.

Summary

CAPの予後不良の指標は以下の通りである.
・66歳以上
・糖尿病,腎不全,心不全,肺疾患,アルコール依存症,免疫抑制,悪性疾患,最近1年以内の入院歴あるいはナーシングホームでの居住歴
・重症を示唆するバイタル(RR>30/min, sBP<90mmHg. dBP<60mmHg, BT>38.3℃など)
・意識状態の変化あるいは肺外感染症
・検査結果にて白血球<4000あるいは>30000,room airでの動脈血液ガスにてPaO2<60mmHg, 腎障害,Hct<30%,Xpにて多葉性肺炎を認める
・S. pneumoniae (特に菌血症を伴うもの),legionella spp, グラム陰性桿菌,S. aureusによる感染
・初期治療の抗菌薬が病原菌に活性を持たない
事前に肺炎球菌ワクチンを接種しているCAP入院患者は,未接種者に比し死亡率が低い.

Ross: Look, honey, I have tried to make nice, it doesn't work.

Rachel: Okay, look, Ross, I realise that my Father is difficult, but that's
why you have got to be the bigger man here.

Ross: Look sweetie, I could be the bigger man, I could be the biggest man, I
could be a big, huge, giant man, and it still wouldn't make any difference,
except that I could pick your Father up and say "Like me! Like me tiny
doctor!"

    -- David Crane & Marta Kauffman
    -- "Friends" (T.V. Show) ( http://en.wikipedia.org/wiki/Friends )

For people who like peace and quiet - a
phoneless cord.

	-- One of Nadav Har'El's Email Signatures.


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