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機器の故障 - OLYMPUS BH-2 スイッチング電源

今回は修理を断念しているので、症状と考察のみとなっている。
今回取り上げるのは、光学顕微鏡の電源部分。この顕微鏡は、光源がハロゲンランプで、12V100Wという 大電流を流すタイプのハロゲン電球で、Nikonや他の顕微鏡メーカも基本的に自社設計の 電源を積んでいることが多い。何年も前の製品なので、部品等が劣化して使えなくなってしまうことが 多いが、修理不能と言われることも多くて、修理を試みた。しかし、基板の損傷がひどいのと、 また同様の劣化が生じた際のフェイルセール機構が不十分と思われることから、今回は断念し、 LEDによる光源に付け替える予定とした。

写真は少し磨いた後なので、きれいになっているが、はじめはかなりすすけていた。2次側と1次側の 基板が左右に別れていて、左の写真で少し見える灰色と白色の太いケーブルでつながれていた。

故障時に、ヒューズが激しく飛んだという話があり、1次側の損傷も考えられたが、とりあえず 2次側からのチェックといく。D92-02 200V ファストリカバリダイオードによるスイッチング整流の後段の 電解コンデンサ(nichicon)から激しく液漏れがあり、基板まで焼損している。 ここまで焼けていると、ダイオードは大丈夫か、他の部分も焼けていないか気になる。 本来スイッチング整流される部分が、液漏れにより ショートしたわけで、燃えてもおかしくない状態だったと思われる。 ちなみに、今回のチェックではファストリカバリダイオードは導通に異常なかったが、 制御部分のフォトカプラが軽く溶けていた。 D92-02の片側の電流容量は10Aで定格使用でもぎりぎりであるからか、並列使用とされている。 ダイオードの並列回路は本来あまりすすめられたものではないが、一応同じ放熱板の近く同士に取り付けてあって温度を一応考えてあり、 定格でも一つだけのダイオードで安全領域は越えないと思われるので、この回路で故障の主因ではないと考えられ、 今回は大きくは考察していない。

2次側のみの問題であれば、電源ヒューズが電源をいれた瞬間に激しく飛ぶというのは少し考えにくく、 飛ぶまでにある程度の時間がかかってもいいと思われるので、次は1次側のチェックといく。 これだけの大電流を扱う電源であれば、突入電流も大きなものであり、その防止回路が備わっているはずである。 この回路ではトライアックによるAC100Vの双方向部分に制御回路が組まれていた。 電源をつけるとすぐに明かりがつくのではなく、ジーとスイッチングの音がしながら徐々にランプが明るくなるというのが正常である。 大電流を扱う素子なので、絶縁シートに包まれて放熱板に取り付けられているが、外してチェックしたところ、 なんと、素子の一部が焼けていた。基板のTRという文字からトライアックであることは明確で、 三菱のマークとB**5PMという部分から検索すると、BCR5PMという旧三菱電機製の素子を見つけることができた。 ただ、トライアックは単にスイッチする部分で、大電流が流れて容量をオーバし、 素子が砕けたということは他の部分のショート等の故障も考えなければならない。 次に、RBV-406 ブリッジダイオードをチェックした。外見上は特に溶けている部分等はなかったが、 なんと+と~の導通があった。これだと、半波は必ずショートしてしまう。 更に、同じ放熱板に設置されている、一次側のスイッチングを担うトランジスタ、2SC3551をチェックしたところ、 BCEすべての方向について導通状態となっていた。 この時点で、スイッチング制御回路にAC100Vを整流した高電圧が流れ込んだことは明確で、 他の素子が損傷している可能性は非常に高く、安全性からも全リプレースによる修理はあきらめることとした。

今回の原因としては、いくつか考えられるが、主因は電解コンデンサの液漏れによる二次側の回路のショートと思われる。 その後に関しては、1)異常な電圧降下によるフィードバックの暴走、一次側の過熱によりトランジスタの安全動作領域(SOA)を 越えてしまい、全導通、トライアック焼損、電源ヒューズ断、あるいは、2)2次側のショートによる1次側の 過熱、SOAを越えた範囲での動作による同故障、が考えられるが、2次側の基板に、そこまでの大電流が流れた形跡はなく、 ふいたところそれなりにきれいになったことから、1)のフィードバックの暴走がもっとも考えられる。 フォトカプラが異常に溶けている状態であったことからもそれは類推される。それでも、1次側のスイッチングトランジスタと ダイオードブリッジが両方とも導通故障というのはいったいどういう壊れ方をしたんだ、と思う。

OLYMPUS BH-2の電源は、何種類かあって、そのうちこのスイッチング電源は、数種類のうち最も光度の高くできる機種で、 数はあまり出ていないようだが、今後同様の問題が出る可能性があると考えられる。事後的なだが、使用中に そんなに明るくしていないのにも関わらず、異常に熱くなっていたという情報があり、徐々に素子の劣化が進んだ可能性がある。 電源ヒューズの断裂ですめばよいがそれ以外の故障症状が出る可能性もあり、今後の注意が必要と思われる。

There is no IGLU Cabal! Its members can be arranged in N! orders to form N!
different Cabals. The algorithm to find which order formulates the correct
IGLU Cabal is NP-Complete.

Shlomi Fish in Hackers-IL message No. 2071

    -- Shlomi Fish
    -- Hackers-IL Message No. 2701 ( http://tech.groups.yahoo.com/group/hackers-il/message/2701 )

The KGB used to torture their victims by having them look at scrolling XSLT
code.

    -- Shlomi Fish
    -- XSLT Facts by Shlomi Fish and Friends ( http://www.shlomifish.org/humour/bits/facts/XSLT/ )


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